補聴器はいつ頃から使うのがいいのか?

 補聴器をいつから使うのがいいかは、よく尋ねられる質問です。

・医学的には「聴力レベル40dB程度」から補聴器の適応とされます。

・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科では「聞こえ8030運動」(80歳で聴力レベル30dBを保とう)が推奨されています。

 難聴は認知症の最も高いリスクとも言われているため、早めの対応が望ましいです。  

 ただし実際には、生活環境や目標によって必要性は異なります。例えば「自宅中心で1対1の会話が多い方」と「仕事で会議や大人数と話す方」では補聴器の必要度が大きく違い、聴力レベル40dB以下であっても補聴器を使用することで生活の質が良くなる可能性があります。そのため、ご本人やご家族で「どのくらい聞こえる状態を目指したいのか」を話し合い、必要であれば耳鼻科医と相談して補聴器を検討するのがよいと思います。

日常で難聴を自覚したり、周囲の人から難聴を指摘される機会としてよく言われるのは、「TVの音量が大きくなった」、「聞き返しが多くなった」などがあります。

 気になった方は、是非耳鼻科で一度御相談ください。

補聴器の選び方 (1)形態

 補聴器の形態は大きく「耳あな型」「耳かけ型」「ポケット型」の3つに分 けられます。最近は技術の進歩により、形態による違いが少なくなってきてい ますが、それぞれに特徴があります。

「耳あな型」:オーダーメイドで耳の中に入れるタイプです。補聴器ごと耳の中に挿入されるため、目立ちにくく、運動時に外れにくいというメリットがあります。一方で、 手先が器用でないと装着が難しい・ 重度の難聴には補聴しきれないことがある (技術の進歩で改善されつつあります)といったデメリットがあります。

「耳かけ型」:耳の後ろにかける スタンダードなタイプで、広く普及しています。 どの程度の難聴でも対応可能ですが、 眼鏡やマスクと同様に耳にかけるため、邪魔になる可能性があります。 

「ポケット型」:装置を胸ポケットに入れる 昔ながらのタイプです。形状はポケットラジオをイメージして頂ければと思います。どの程度の難聴でも使用可能で、1対1の会話では、話相手が補聴器を口元に近づけて話すことも可能です。デメリットとしては、補聴器から伸びているイヤフォンのコードが邪魔になりやすいことと、補聴器をポケットにしまう場合、服にこすれる音が聞こえてしまう可能性があることが挙げられます。

                 ◎耳鼻科医や認定補聴器技能者と相談し、ご自身に合った形態を選んでください。

補聴器の選び方 (2)補聴器の機能

 補聴器は音を大きくする機械ですが、さらに「周囲の雑音を抑える」「特定の方向からの音を強調する」など、さまざまなオプション機能を備えたモデルもあります。補聴器の値段に影響し、患者様ごとに補聴器に求める機能が異なることから、使用環境や生活スタイルに合わせて必要な機能を選択することが大切です。

 「オプションの多い補聴器=患者さまにとっていい補聴器」とは限らないので注意してください。


補聴器の価格について

 補聴器は精密機器であり、価格帯は幅広く、おおよそ5万円~50万円程度と言われています。一般的に使われるクラスでは、10万~20万円程度のものを選ばれる方が多い印象です。

 上記の通り、機種によって性能や快適性、便利なオプション機能(雑音抑制・充電式・Bluetooth連携など)が異なり、オプション機能を追加すると価格が高くなることもあります。ただし、「高価な補聴器=患者さまにとって良い補聴器」というわけではありません。  

 大切なのは、ご自身の聞こえの状態・生活スタイル・使用場面に合った補聴器を選ぶことです。当院では、必要な性能や費用面も含めてご相談いただけます。 ※価格や制度については以下の点にもご注意ください ・ここで示した価格はあくまで一般的な目安であり、販売店や機種によって 異なります。


・難聴が重度で 身体障害者手帳(聴覚障害)をお持ちの方は、「福祉用補聴器」の制度により、自治体から補助を受けられる場合があります。(耳鼻咽喉科での診察および書類が必要です)。

・身体障害者手帳がなくても、市区町村独自の補聴器助成制度があれば利用 できることがあります。対象条件・所得要件・助成内容は自治体によって 異なるため、詳しくはお住まいの役所へご確認ください。足立区も補聴器助成金がございますのでご確認ください。「8-2_r6hochouki_annai.pdf」   

補聴器の購入を考えている方は、ぜひ耳鼻科を受診して評価を受けてください。補聴器に関して気になる点があれば、お気軽にご相談ください!


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