年齢を重ねると、体の様々な部分が変化しますが、声をつくる「声帯」も例外ではありません。「最近、声が弱くなった」「話すと疲れやすい」「かすれ声が続く」などの症状は、加齢による声帯の変化が関係していることがあります。
ここでは、加齢性声帯萎縮のしくみと、日常でできるケアについてわかりやすくご紹介します。
加齢性声帯萎縮とは?
声帯は、のどの奥にある一対の小さなヒダで、空気の通り道である「喉頭」にあります。息を吸う時/吐く時は、左右の声帯がV字に広がり空気を通します。また、声を出す時には、左右の声帯がぴったりと閉じ、肺から息を通して声帯が振動することで声が生まれます。
この声帯が加齢により、
・声帯の筋肉がやせてくる(萎縮)
・声帯の粘膜が硬くなり、潤いが減る (ヒアルロン酸や弾力成分が減少)
といった変化が起こります。その結果、声帯がしっかり閉じにくくなり、声が弱くなったり、かすれたりします。
どんな症状が出るの?
加齢性声帯萎縮では、次のような症状がみられます。
・声が弱く、長く話し続けられない
・話すと疲れやすい
・かすれ声・声の不安定さが出てくる
・高い声が出にくい、声域が狭くなる (男性は声が高くなりやすく、女性は低くなりやすいと言われています)
・話す速度がゆっくりになる
※嚥下(飲み込み)への影響 声帯は飲み込む時にも、誤嚥しないように働いています。左右の声帯が閉じて、飲食物が気管に入らないようにしています。
声帯の閉じる力が弱くなると、
・食事中のむせ
・誤嚥性肺炎のリスク が高まる
ことがあります。
日常でできるケア・トレーニング
加齢性声帯萎縮は、適切なケアで改善が期待できる状態です。毎日の習慣として取り入れられる方法をご紹介します。
① 声の衛生(ボイスケア)
まずは、声帯の保湿を心がけてください。具体的には
・のど・体の保湿を心がける
・室内の加湿
・水分をこまめにとる(1.5〜2L/日) ※心疾患・腎不全のある方は担当医師にご相談ください。
② 声帯の萎縮を防ぐトレーニング
声帯も筋肉の一部です。使わないと弱ってしまいます。毎日10分程度の音読がおすすめです。新聞コラムなどを、はっきりした声で読むことがポイント
です。 カラオケも良いトレーニングになります。
※過剰な声帯の酷使は声帯を傷つけてしまうので、ほどほどに行ってください。
③ 水中ストロー発声法
ペットボトルに少量の水を入れ、ストローを挿して「ボコボコ」と息を吹きかける方法です。
・水の抵抗が声帯にやさしい背圧をかけます
・声帯および周囲の筋肉の過緊張を防ぎます
・無理なく声帯を鍛えられる
専門家の間でも安全性が高いとされるトレーニングです。
症状が強い場合の治療
日常のケアで声の改善が難しい場合、医療的な治療を検討します。
➀声帯内注入術:
やせた声帯にご自身の脂肪組織や薬剤を注入し、隙間を埋めます。
➁甲状軟骨形成術Ⅰ型(Thyroplasty Type I):
外から声帯を内側に寄せて、左右閉じやすくする手術です。
いずれも声の改善が期待できる治療です。
まとめ
加齢性声帯萎縮は、年齢とともに誰にでも起こりうる自然な変化です。 しかし、声が弱くなることで、会話のしづらさや飲み込みの不安につながることもあります。
早めに相談し、適切なケアやトレーニングを行うことで、声の質を保つことができます。
気になる症状が続く場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
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当院が選ばれる理由
丁寧なカウンセリング
症状やお悩みをしっかりお伺いし、不安や疑問にも丁寧にお答えします。
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