亜急性壊死性リンパ節炎は、以前「菊池病」と呼ばれていた病気で、一般の方にはあまり馴染みがないかと思います。

 この病気は、若い女性を中心にみられる、自然に治るタイプのリンパ節炎であり、適切に経過をみれば過度に心配する必要はないことがほとんどです。

 このコラムでは、亜急性壊死性リンパ節炎の症状や診断の流れ、治療についてわかりやすく解説します。

病気の特徴

 亜急性壊死性リンパ節炎は、体の免疫反応が一時的に強く働くことで首のリンパ節に炎症が起こる病気とされています。

 リンパ節の内部では壊死(細胞が壊れる)がみられ、これは体がウイルスなどに反応している結果と考えられていますが、はっきりとした原因は分かっていません。 特徴の1つとして、10〜30代の女性に多いことが挙げられます。 ※男性に生じない訳ではありません。

主な症状

 亜急性壊死性リンパ節炎の主な症状としては、

  ・首のリンパ節が急に腫れて痛みを生じる(約80%)

    ※特に片側で生じることが多いです。

  ・38℃台の不規則な発熱  

 があります。

診断の流れ

 診断は、以下の特徴を総合的に判断して行います。

  ・10~30代の女性に多い

  ・発熱+片側の首のリンパ節の腫れや痛み

  ・鼻症状/のどの痛み/痰/咳などの風邪症状がない

  ・血液検査で特徴的なパターンがみられる  

 確定診断(亜急性壊死性リンパ節炎であると確実に診断すること)には、リンパ節の一部を採取する「生検」をして、病理検査が必要ですが、体に傷をつけてしまうことになるため、多くの場合は症状・採血検査結果・経過から総合的に判断します。

治療と経過

 ここがこの病気の大きなポイントですが、亜急性壊死性リンパ節炎は感染症ではないため、抗菌薬は効きません

 多くの場合、1〜2か月ほどで自然に治ります。そのため、治療は 解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン、ロキソニンなど) といった症状を和らげる治療(対症療法)が中心です。  

 症状が強く生活に支障が出ている場合や、症状が長く継続している場合には、炎症を抑えるためにステロイドを使用することがあります。

 ※ステロイドを終了後、症状が再燃することがあります。

まとめ

 突然の発熱や首の腫れは不安を感じやすい症状ですが、亜急性壊死性リンパ節炎は自然に治る病気であり、適切に経過をみれば心配のいらないことがほとんどです。 ただし、似た症状を起こす別の病気もあるため、自己判断せず、耳鼻咽喉科や内科を受診していただくことが大切です。

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